それぞれが得意分野で
活動の発端は、松本さんが介護事業のかたわら始めた「認知症の人とともに歩む本人会議」。
当事者が集まり、互いの体験を共有したり、不満を分かち合ったりして元気を取り戻す場だ。
だが、室内の活動にとどまらず、戸外が好きな人には外で体を動かせる場があった方がいい、と考えた。町田市に趣旨を説明し、竹林を貸してもらった。
背景には、既存の介護サービスへの疑問がある。
松本さんは「若いときだってお互いさまで生きているのに、認知症と診断されたら『危ない』とか『出歩かないで』とか言われて、自分らしく過ごせなくなる。
ここは決まりがないから、毎回、小さなドラマが生まれる。それがすごく大事」と訴える。