生きるは作業のつみかさね

作業をすれば元気になれる!作業療法ノススメ。

働き盛りの女性のがん 時短や在宅勤務、企業も支援

 

がんをどう職場に伝えるか考える

働く人が、がんと診断された場合、職場に伝えるかどうか悩むことも多い。

国立がん研究センターの高橋都・がんサバイバーシップ支援部長は「病気を職場で完全に伏せているのは調査で1割程度。実態はもっと多いだろう」とみる。

病気への偏見や人事評価を懸念し、黙って有給休暇などで治療する人もいれば、離職してしまう場合もある。

 

テルモ、過剰な気遣いなく自然に受け入れ

国立がん研究センターによると、生涯で乳がんになる女性は11人に1人と女性のがんの罹患数トップ。

乳がんと子宮がん(罹患数5位)は20代後半から罹患率が上昇。働き盛りの40代後半から高まり、50代も高い。このことから50代前半までは女性のがんの罹患率が男性を上回る。

「『もう働けない』と思わないで」と語る国立がん研究センターの高橋部長

厚生労働省の健康局が10年の「国民生活基礎調査」から特別集計した結果では、仕事をしながら、がんで通院している人は男性が14.4万人に対し、女性は18.1万人。女性の就業率の上昇もあり、さらに増加するとみられる。

テルモのクリニカルサポート部学術チームの課長、小山田香さん(55)は07年に卵巣がんと診断され、2度の転移を経験。今は3カ月に1度、経過観察で受診しつつ働く。

3度目の復帰の日、普段通り自席へ。「お帰りなさい。一同」。机上のメッセージにグっときた。「心の負担を感じずに済んだのは、過剰な気遣いなく皆が普通に受け入れてくれたおかげ」。最初に罹患を伝えた際の上司が傷病手当金の申請はじめ「自分で気づかないことまで淡々と手続きを進めてくれた」のもありがたかったという。

 

がんは種類や症状も様々。一律ではない「働く」と「休む」の繰り返しを支えるため、テルモは17年に「がん就労支援ルール」を制度化した。患者の就労支援は、3月に策定された第3期がん対策推進基本計画でも重要課題に位置づけられた。高橋部長は「治療しながら働いている人もたくさんいる。本人の気持ちが第一だが、がんと診断されて即、『もう働けない』と思わないで」と強調している。

 

アフラック、「シフト勤務」や「療養短時間勤務」

保険や医薬・医療機器など病気と関わる事業を手掛ける企業は、社員のがん治療を支える仕組み作りが進んでいる。

アフラックのショップ支援課コンサルタント辻恵美利さん(51)は16年9月、乳がんの診断が確定。

仕事は店舗の接客向上のための研修の講師で地方出張もあり「日程調整が必要」と、がんの疑いがあると知った時点で上司に伝え、診断確定後に同僚らに部署の打ち合わせで話した。

「仕事は辞めないでという医師の助言もあり、退職は選択肢になかった」

 

style.nikkei.com