生きるは作業のつみかさね

作業をすれば元気になれる!作業療法ノススメ。

がんと共に働く。本人の意欲・企業の理解・社会の制度。がん治療と仕事を両立するために必要なこととは②

 

がん患者の3人に1人が離職 がんになっても働き続けたい

桜井なおみさん

がんと離職の問題は随分前からあったはずです。

けれども、「働き続けられないのは、自分が努力できなかったから」

「会社が悪い」と個人や会社のせいにしてきたのだと思います。

個人の頑張りに委ねるのではなく、法律を整備するなど社会がもっとがん患者を応援することで解決できることはたくさんあります。

 

個人や会社のせいなのか

患者が抱える医療費の心配など金銭的な問題、治療の副作用による容姿の悩み、治療によって妊孕性(にんようせい:妊娠しやすさ)が低下する問題などは抜け落ちる可能性がありました。

がんになった後は、就労だけでなく様々な生活の課題がありますから、参考人として何度も交渉して…。

その結果、「がんとの共生」の分野で、「がん患者の就労を含めた社会的な問題」という言葉が明記されたのです。

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頼る勇気・頼られる準備 がんとの共生で必要なこと

私たちの会社では、がん患者さんを対象に「就労を継続するのに影響を及ぼした要因は何か」を調査したことがあります。1位「体力の低下」、2位「価値観の変化」、3位「薬物療法による副作用」でした。特に、抗がん剤治療を受けている人の離職率が高い印象を受けます。

 

医療現場では、主たるがんの治療だけでなく、そこから起きる症状の軽減や予防策を行う支持療法[注1]にも力を入れてほしいです。例えば下痢や手足のしびれ、色素沈着といって顔や手が黒くなる症状など防げる症状はしっかりケアしていただきたいのです。

抗がん剤治療の影響で記憶力や集中力などが低下する症状の「ケモブレイン」や倦怠感など、言語化しにくい副作用もあります。この倦怠感は一般的な「体がだるい」感覚とはぜんぜん違っていて、気力から根こそぎ持っていかれるようなだるさで、少し手を動かすことでさえしんどい。でも、医療者は患者に「倦怠感はありますか」とはなかなか聞いてくれません。熱やお通じはあるか、ご飯は食べられているかは聞いてくれるけれど。

[注1]支持療法:がんの症状や薬物療法による副作用などの予防策や、症状を軽減させるための治療のこと。「緩和療法」や「緩和ケア」に含まれる。

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