ウェアリングオフ(wearing-off)
-
ウェアリング・オフ現象
パーキンソン病治療の柱となるお薬であるL-ドパが効いている時間が短くなる現象で、1日の中で症状がよくなる時間帯や悪くなる時間帯が出てきます。
L-ドパの量や飲む回数を調整する、または他のお薬を追加するとウェアリング・オフ現象が改善することがあります。 -
オン・オフ現象
お薬の効果が突然なくなり、動けなくなってしまったり、効果が突然あらわれて、急に動けるようになる現象です。お薬の追加や変更などによりオン・オフ現象が改善することがあります。 -
ジスキネジア
お薬が効きすぎて手足が勝手に動いてしまう現象です。お薬の量や種類を調整することで、ジスキネジアが軽減することがあります。
脳深部刺激療法
|
どんな方に効果があるのですか?
|
L-dopa製剤がよく効くにもかかわらず、ウェアリングオフやジスキネジアがでてしまって困っている方や、幻覚、吐き気などのお薬の副作用が強くでてしまいお薬が十分に増やせない方に有効です。
つまり、DBSによってオフの状態(お薬が切れた時の症状)を持続的に持ち上げ、お薬を減量することにより、ジスキネジアを減らすことが期待できます。ただし、L-dopa製剤が効かない症状には効果は期待できず、オンの状態(お薬が最も効いているときの良い状態)を上回る効果はありませんので、神経内科医の評価が必要です。
|
DBSを受けることのメリットとデメリットは何ですか? |
||||||||
上記で説明したように、オフの状態を持続的に良くすることで一日を通して良い状態を保つことができるほかに、お薬の量を減量することができます。DBSには表にあげたような合併症や副作用が起こりえます。
また、心臓のペースメーカー同様に電磁波やMRIなどの影響を受けるため、日常生活で注意が必要になることや数年ごと電池を交換しなければいけないこともデメリットとして挙げられます。したがって、主治医とよく相談してメリットとデメリットを検討することが重要です。
|