放送大学大学院 期末試験対策
精神医学特論
- 8章 身体疾患による精神障害
- 9章 発達障害、小児期の心身症と精神疾患
- 10章 思春期・青年期の精神障害
- 11章 壮年期の精神障害
- 12章 老年期の精神障害
- 13章 精神科治療(1)
- 14章 精神科治療(2)
- 15章 日本の精神医療の現状
8章 身体疾患による精神障害
もともと、進行麻痺の解明から。梅毒の亜型。精神症状も引き起こした。
潜伏期間が長かったので解明が困難であったが、野口英世の功績で脳内にトレポネーマの存在を証明した。
コンサルテーション・リエゾン精神医学(相談・連携精神医学)他科との連携。
せん妄:幻覚は幻視が多い。
認知症では夜間せん妄。アルコール依存では振戦せん妄(離脱症状。しばしば致命的)
頭部外傷:逆向健忘(受傷前の記憶もなくなる)
通過症候群:1せん妄もうろう2記憶集中力↓3意欲乏しく抑うつ4回復
特発性てんかん:発病危険率0.3%。人種による違いなし。遺伝寄与率は双極性障害より低い。男女差なし。
脳波:異常脳波の賦活法。軽睡眠賦活・過呼吸賦活・光刺激
部分発作:側頭葉てんかん
全般発作:全身強直間代発作(大発作)grandmalグランマル
欠神発作:小発作
かつては、粘着性・爆発性
9章 発達障害、小児期の心身症と精神疾患
心身症:心因が身体に大きな影響を及ぼし身体疾患を呈する
身体の病気であり心の病ではない。
アレキシサイミア:失感情症
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精神医学特論 ④
10章 思春期・青年期の精神障害
自我:観察可:内省可
A群パーソナリティ障害
猜疑性・妄想性パーソナリティ障害
シゾイドパーソナリティ障害(極端な内向性。そもそも対人関係に興味がない)陰性症状メイン
統合失調型パーソナリティ障害:陽性症状
B群パーソナリティ障害
反社会性:良心の呵責を憶えることがない。
境界性
演技性
自己愛性
C群パーソナリティ障害
回避性:人から拒絶されることを極端に恐れて社会的にひきこもる。
依存性
強迫性
神経性やせ症/神経性無食欲症:(かつて思春期やせ症)摂食拒否と高度のやせ。身体像の著しい障害。
このような状況への否認が強い。
過食・排出型もあるため「無食欲」ではなさそうだ。
神経性無食欲症:高率にうつ病併存。
神経性過食症:繰り返される過食。
不適切な代償行為:絶食、排出行動、過激な運動。
過食に対して恥・罪悪感ある。過食が苦痛。
過食性障害:従来の非排出型のこと。
11章 壮年期の精神障害
心身症:明らかな身体疾患がある。
ICD-10記載なし:そもそも身体疾患はいずれも心理的要因が関与する。(定義するまでもないの意)
アルコール(エチルアルコール・エタノール)中枢神経に対する強い「抑制作用」
全国で227万人。依存症者80万人。実際の被治療者は5万人程度。
身体的依存:アルコールとモルヒネのみ。
振戦せん妄:48~72時間後。
12章 老年期の精神障害
流動性知能:記憶力・計算力
結晶性知能:判断力・創造性
夜間せん妄:いったん照明をつける。落ち着いた声で穏やかに話しかけることが推奨される。
日中は覚醒・日光。
前頭側頭型認知症(ピック病):性格変化。
レビー小体:パーキンソニズム・幻視。常同行動必発。
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精神医学特論 ⑤
13章 精神科治療(1)
シェアード・ディメンション・メイキング(SDM)
インフォームドコンセントの次の概念。
「患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること」
ランダム化比較対照試験(RCT)
向精神薬各論
1952年クロルプロマジン
1958年力価の高いハロペリドール
中脳黒質線条体への影響強い。錐体外路症状強い。居ても立っても居られない運動不穏状態アカシジア(正座不能)
(ドーパミン受容体とセロトニン2A受容体の双方を遮断するSDA)
(多様な神経伝達物質の受容体に作用するMARTA)
2抗うつ薬
三環系抗うつ薬:モノアミン(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン総称)
14章 精神科治療(2)
略
15章 日本の精神医療の現状
1900年:精神病者監護法。同年は日清戦争・日露戦争のハザマ。富国強兵の大目標の陰で、精神病者を置き去りにした。
「私宅監置」
1950年:精神衛生法。私宅監置は廃止。
措置入院、同意入院などの規定がほとんど。
まだまだ福祉よりも社会防衛の色合いが強い。
1964年:駐日アメリカ大使ライシャワーが統合失調症の少年に刺される。
1965年:精神衛生法の大改正。同時期精神科病院設立ラッシュ。地域・家庭から病院へ。1952年クロルプロマジン世界の潮流からは逆行した。
1987年:精神保健法公布。「精神障害者の人権擁護」「精神障害者の社会復帰促進」
1995年:精神保健福祉法