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作業をすれば元気になれる!作業療法ノススメ。

【若年性認知症】働き盛りで発症することで就労など課題あり。生きがいを共有する場・こと・ヒトが大切。

 

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若年性認知症

若年性認知症

認知症は、一般的には高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症した場合、「若年性認知症」とされます。

若年性認知症は働き盛りの世代ですから、ご本人だけでなく、ご家族の生活への影響が大きいにもかかわらず、その実態は明らかでなく、支援も十分ではありません。

ご本人や配偶者が現役世代であり、病気のために仕事に支障がでたり、仕事をやめることになって経済的に困難な状況になってしまいます。また、子どもが成人していない場合には親の病気が与える心理的影響が大きく、教育、就職、結婚などの人生設計が変わることになりかねません。さらにご本人や配偶者の親の介護が重なることもあり、介護の負担が大きくなります。

このように若年性認知症は社会的にも大きな問題ですが、企業や医療・介護の現場でもまだ認識が不足している現状です。

若年性認知症の原因となる病気は?

認知症というのは、一つの病名ではありません。認知症を起こす病気はさまざまですが、多くの場合は脳の病気であり進行性です。
国の調査では血管性認知症が最も多く、アルツハイマー病が多い認知症高齢者とは異なっています。また、近年注目されている前頭側頭型認知症は若年者に多く、若年性認知症は頭部外傷、感染症、脳腫瘍、変性疾患など原因が多様であるという特徴があります。

血管性認知症:39.8% アルツハイマー病:25.4% 頭部外傷後遺症:7.7% その他:17.0%

血管性認知症とは
脳卒中(脳梗塞脳出血)などに引き続いて起こります。
アルツハイマー病とは
脳の神経細胞が徐々に減って、正常に働かなくなる病気です。
前頭側頭型認知症とは
脳の前方部分(前頭葉や側頭葉)が縮むことにより起こります。
レビー小体型認知症とは
脳の中に、「レビー小体」というものができます。ふるえや、ゆっくりした動作などパーキンソン病のような症状があります。

その他に分類される慢性硬膜下血腫や正常圧水頭症などは、原因となっている病気を治療すれば、症状が改善することもあります。

どんな症状がでるの?

認知症の症状は、基本的な症状である中核症状と、それに伴う二次的な症状である行動・心理症状とに分けることができます。

中核症状:脳の傷害が原因で起こる症状 周辺症状:心理的な原因などから起こる症状

【中核症状】新しい記憶から薄れていきます。時間や場所がわからなくなります。判断力、理解力、思考力などが低下していきます。

【周辺症状】徘徊、妄想、幻覚、不安・焦燥・抑うつ

若年性と高齢者の認知症はどう違うの?

若年性認知症において最も重要な事は、高齢者の認知症との違いを知ることです。それによって理解や対応の仕方も異なってくるからです。

 

 

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若年性認知症の特徴

生きがい共有する場が必要

“いきいき”は高次脳機能障害者と若年性認知症者を応援します。

いきいき福祉ネットワークセンターの理念は、福祉制度のはざまにある方々を支援することです。
たとえ少しでも障害やご病気のある方が、法で守られていない方でも、地域社会でごく当たり前に社会参加できることを誰もが望んでいます。当センターでは、認知障害の方にとって利用しやすい社会資源を作り、在宅生活の支援を援助し、医療と福祉を繋ぎます。

 

いきいき*がくだい(若年性認知症高次脳機能障害専門デイサービス)

いきいき*がくだい_パンフレット全国初の若年性認知症及び高次脳機能障害専門の支援施設です。認知リハビリテーション専門スタッフによる若年者にあった専門プログラムを提供いたします。
※いきいき*がくだいのパンフレットは表紙の画像をクリック、または  こちら からダウンロードできます。

対象
40歳から65歳位までのアルツハイマー病、脳血管障害による認知症または高次脳機能障害の診断のある方。目黒区以外の方もご利用可。(要診断書)
実施日
月~金(土・日は休業)10:00~15:30
費用
介護保険制度要介護度に準じた料金になります。その他、昼食代650円等が必要です。
ケア内容
若年性認知症受入、個別機能訓練等
スタッフ
作業療法士(機能訓練指導員)、社会福祉士生活相談員)、ケアスタッフ

 

いきいき*がくだいの特徴

 

個別ケア
1日10名の少人数で一人一人にあったリハビリを行います。
自主性の尊重
利用者の方の意思、意見で活動を自己決定・選択します。
社会とのつながり
外出・社会貢献活動等で、新たな社会生活を取り戻します。
進行悪化予防
記憶・言語などの個別訓練や集団リハビリを行います。

若年性認知症の人のプログラム

ピアサポート
病気の情報交換
チャレンジ仕事
できる仕事で社会参加
歩こうツアー
都内観光、グルメ
スポーツ
バレーボール、卓球等
認知リハビリテーション
言語・記憶の代償・維持訓練

高次脳機能障害の人のプログラム

認知リハビリテーション
自主トレーニン
コミュニケーション訓練
失語症のグループエクササイズ
外出訓練
意欲向上や遂行機能障害改善に向けて
調理訓練
主婦復帰プログラム・遂行機能障害改善
脳卒中再発予防プログラム
生活習慣の改善、予防
高次脳機能障害講座
高次脳機能障害に気づきより良い社会生活へ

1日のスケジュール(作業療法士によるリハビリテーションプログラムを行っています。)

 

10:00~ 朝礼・健康チェック・リアリティオリエンテーション・ミーティング
11:00~ 午前の活動:調理・体操・買い物・清掃ボランティア・外出訓練・口腔体操・ 個別機能訓練(認知ex)
13:00~ 昼食 口腔ケア
14:00~ 午後の活動:個別機能訓練(認知訓練)・趣味活動・外出訓練・レクリエーション・作業活動
15:00~ 今日の振り返り
15:30~ 帰宅

www.ikiikifukushi.jp

 

東京都若年性認知症総合支援センター

当センターは、2008年東京都による若年性認知症支援モデル事業の事業者に選定され、マネジメント支援モデル事業を開始。2012年5月  東京都 から委託を受け、全国に先駆けて多岐にわたる相談のワンストップ窓口となる「東京都若年性認知症総合支援センター」を開設いたしました。長年にわたる実績と蓄積したデータとノウハウで、若年性認知症当事者、ご家族の方への総合的な支援を行います

 

若年性認知症の方のための総合相談窓口

専任の若年性認知症支援コーディネーターが相談に応じます

専任の若年性認知症支援コーディネーターがご相談に応じます。電話相談だけでなく、面談・訪問を行いながら、個々のニーズやご状態に応じた生活再建のお手伝いをします。ワンストップ支援により、就労継続、経済保証、介護、障害など多岐にわたる情報を提供し、地域支援機関とは相互に連携して必要な助言を行います。
専用相談電話

Tel:03-3713-8205

●電話相談:月〜金曜日 相談時間:9:00〜17:00 ※面談は予約制です
 メールでの問い合わせはこちら

こんなことに困ったら…

●ご本人・ご家族
・会社から受診を勧められているが本人が拒否
・仕事で失敗が目立ってきた
・専門病院を探している
・会社を退職したので収入がなく経済的に不安
・退職後何もすることがなくブラブラしている
・デイサービスに行きたがらない
・施設に通所を断られた
・介護に疲れてしまった
●医療・福祉関係者
・支援の方法がわからない、経験がない
・若年性認知症に関する情報が見つからない

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