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精神科医療の「見える化」に挑戦。精神科診療指針普及プロジェクトの紹介。

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精神科医療の「見える化」に挑戦

精神科医療サービスを「見える化」し、障害者を応援するシステムを強化するためにご協力をお願いします。


精神科医療サービスを「見える化」し、障害者を応援するシステムを強化するためにご協力をお願いします。
(※コンボへのご寄付は寄付金控除の対象です)

コンボの調査では、精神障害をもつ人が信頼できる担当医に出会うまでにかかった時間は10年以上の人23%、5~10年の人20%となっています(2013年3月調査。回答人数135人)。近年、精神科医療機関が身近になった一方、ここまで時間がかかる理由は客観的な医療機関情報がなく、自分に合う病院を探せないことです。

コンボではこの現状を変えるため、2015年度から精神科医療サービスの「見える化」に取り組み、病院や医師を利用者(患者)側から評価できる仕組みを構築してきました。
見える化」とは、医療サービスに対して治療の過程と結果の評価を可視化することです。これまで医療提供側には(保健福祉サービス提供側を含め)統一された目標値や測定基準が確立されず、いつ(どれぐらいの時間で)、どこで、誰が、何を、なぜ、幾らで、どうするかが不明確なまま医療・福祉が行われてきました。その結果の説明責任も不明確なままです。「見える化」を行うことで、精神科医療が標準化され、全国どこでも同等の一定水準以上の精神科医療を受けられるようになることを目指しています。

今回のプロジェクトの目的は、コンボが提供している「地域で生きる精神障害者を応援するシステム」の改善です。全国の精神科医療機関及び障害者福祉サービス事業所に調査を行い、集計結果をインターネット上で公開します。精神科医療機関及び新たに障害者福祉サービスの客観的な最新情報が「見える化」できるようになります。

☆3つの取り組み☆
1.全国の精神科医療機関及び障害者福祉サービス事業所に対する調査
全国の精神科医療機関及び障害者福祉サービス事業所の最新情報を得られるようになります。
2.利用者システムの充実
利用者は精神科医療機関に加えて、新たに障害者福祉サービス事業所を評価できるようになります。
3.精神科医療及び福祉サービス事業所の標準化
当事者自身が評価することで、医療と福祉サービスが標準化されます。全国どこでも同等のサービス(つまりより良い医療・福祉サービス)を受けられるようになることを目指します。

プロジェクトを実現するために、ご協力をよろしくお願いいたします。

ご寄付の方法

○クレジットカード&コンビニでのお支払い

コンボ寄付サイトからお手続きをお願いします →https://kessai.canpan.info/org/comhbo/

○お振込

下記の口座にお振り込みをお願いします。

郵便振替 00150-3-372934  加入者名:特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構

通信欄に「見える化寄付」とお書きの上、ご住所・お名前・お電話番号をお書きください。

プロジェクトを実現するために、ご協力をよろしくお願いいたします。

www.comhbo.net

 

 

 

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精神科診療指針普及プロジェクト

~「統合失調症薬物治療ガイドライン(EGUIDEプロジェクト)」の取り組みから~
講習会による診療ガイドライン普及のこころみ

インタビュー:
橋本 亮太 先生
(国立精神・神経医療研究センター精神疾患病態研究部 部長)
稲田 健 先生
東京女子医科大学神経精神科 准教授)
聞き手・編集・構成:日本医療機能評価機構EBM普及推進事業Minds事務局
(掲載日:2020年3月5日)

1.「統合失調症薬物治療ガイドライン」作成の経緯

精神科医療では、従来、診断や治療に関して、医師や施設間で考え方やその実践手法に差異があるのが現状でした。統合失調症薬物療法においても、多剤併用に関することを中心に、専門家間での考え方が統一されていませんでした。

そこで、日本神経精神薬理学会は、統合失調症薬物療法を標準化することを目的として、2015年9月に「統合失調症薬物治療ガイドライン」を作成・公開しました1)2)。このガイドラインは、精神科領域では初めてEBMベース(GRADEやMindsの方法論を採用)で作成されました。

しかし、「統合失調症薬物治療ガイドライン」の作成・公開後も、その普及は必ずしも十分ではないのが現状でした。また、国際的にも、統合失調症ガイドラインを作成することが、患者にとって有益な影響を継続的に及ぼすかは明らかではなく、ガイドラインの利益を最大限引き出すための普及の方法も未確立なのが現状でした3)

そこで、2016年より、EGUIDEプロジェクトとして、ガイドラインの講習会などを通した「普及・教育」を行うとともに、その効果を「検証」し、それを踏まえてガイドラインの「改訂」へとつなげていく一連の取り組みを世界で初めて始動することとしました。

EGUIDEプロジェクト:精神科治療ガイドラインの普及・教育・検証活動(Effectiveness of Guideline for Dissemination and Education in psychiatric treatment)
https://byoutai.ncnp.go.jp/eguide/

EGUIDEプロジェクトでは、「統合失調症薬物治療ガイドライン」と「うつ病治療ガイドライン」をあわせて取り組みを行うこととしました。そのため、本プロジェクトの運用には、各ガイドラインの作成団体である日本神経精神薬理学会と日本うつ病学会、また日本臨床精神神経薬理学会より費用が出ています。また、以下の研究事業のサポートを受けています。

・2019年度~ AMED 障害者対策総合研究開発事業 「精神医療分野における治療の質を評価するQIとその向上をもたらす介入技法の開発と実用性の検証」(代表者:橋本亮太;国立精神・神経医療研究センター)

・2019年度~ 厚生労働科学研究費補助金 障害者政策総合研究事業(精神障害分野)「向精神薬の適切な継続・減量・中止等の精神科薬物療法の出口戦略の実践に資する研究」(代表者:三島和夫;国立精神・神経医療研究センター)

・2017~2018年度 厚生労働科学研究費補助金 障害者政策総合研究事業(精神障害分野)「向精神薬の処方実態の解明と適正処方を実践するための薬物療法ガイドラインに関する研究」(代表者:三島和夫;国立精神・神経医療研究センター)

・2016~2018年度 AMED 障害者対策総合研究開発事業「うつ病性障害における包括的治療ガイドラインの標準化および普及に関する研究」(代表者:渡邊衡一郎;杏林大学

1) 日本精神神経薬理学会 統合失調症薬物治療ガイドラインタスクフォース
http://www.asas.or.jp/jsnp/csrinfo/03.html
2) 日本神経精神薬理学会編「統合失調症薬物治療ガイドライン」2016年.医学書
3) Bighelli I, Ostuzzi G, Girlanda F, et al. Implementation of treatment guidelines for specialist mental health care. Cochrane Database Syst. Rev. 2016.

2.ガイドラインの普及と講習会の開催

(1)普及において心掛けたこと

幅広い普及を目指して、以下のような取り組みを行いました。

・診療ガイドライン電子版:学会のホームページで無料公開

・診療ガイドライン書籍版:医学書院株式会社から出版

・「診療ガイドライン患者向けガイド」を作成し、学会のホームページで無料公開

・「診療ガイドライン患者向けガイド」書籍版をじほうから出版

・「診療ガイドライン講習会」の開催

このうち、「診療ガイドライン患者向けガイド」「診療ガイドライン講習会」について、以下にご紹介をいたします。

(2)「診療ガイドライン患者向けガイド」の作成

近年、患者中心の意思決定支援が重要視される中で、患者・家族に対するわかりやすく十分な情報提供をすることが不可欠であると考えます。そこで、「統合失調症薬物治療ガイドライン」と同じ内容を、一般の方向けにわかりやすい言葉で解説をした「統合失調症薬物治療ガイド ー患者さん・ご家族・支援者のためにー」を作成することとしました。

ガイドの作成にあたっては、当事者である統合失調症患者の方とそのご家族、精神科医療に携わる多職種(医師、看護師、臨床心理士作業療法士精神保健福祉士、法律家など)を含めたチームを編成し、患者・家族のみならず、各職種の立場でも活用しやすく、患者を中心としたチーム医療をつなぐ架け橋となるものを目指しました。

執筆は専門家が中心となって手掛けましたが、その過程で、チームによる査読と確認を繰り返し行いました。また、合計3回のミーティングを開催し、各立場から忌憚のない意見を持ち寄り、議論を重ねることで、患者・家族の目線で、わかりやすく役立つ情報を提供することを目指しました。

統合失調症薬物治療ガイド ー患者さん・ご家族・支援者のためにー」の大きな構成は専門家向けの「統合失調症薬物治療ガイドライン」と同様で、5章にわたり計26のCQからなります。冒頭では、作成に携わった患者や多職種それぞれの立場から、ガイドの読み方や活用のポイントなどを紹介するとともに、「臨床疑問」や「推奨」など、重要な用語をわかりやすく解説しました。また、ご自身の状況にあったトピックのみを読んでも内容を理解できるように、用語解説はトピックごとに再掲するなどの工夫をしました。

統合失調症薬物治療ガイド」は、2018年2月に完成し、患者・家族、幅広い医療関係者などに広く活用をいただくために、無料でウェブ公開をしております4)。また、書籍版をじほうから2018年8月に出版しました5)

公開の結果、多くの患者・家族から、「自分の病気について知ることに役に立った」「主治医との話し合いの際に役立った」「詳しく知ることで、家族の立場で不安が減った」などの声が寄せられています。

4) 日本精神神経薬理学会 統合失調症薬物治療ガイドラインタスクフォース 「統合失調症薬物治療ガイド ―患者さん・ご家族・支援者のために―」
http://www.asas.or.jp/jsnp/csrinfo/03.html
5) 日本精神神経薬理学会「統合失調症薬物治療ガイド」2018年 じほう

(3)「診療ガイドライン講習会」の開催

統合失調症薬物治療ガイドライン」の普及と教育を目指した講習会を開催し、診療の質(Quality Indicator;QI)指標を設定することで(詳細後述)、その効果の検証をすることとしました。

講習会は、「統合失調症薬物治療ガイドライン」のほか、日本うつ病学会から作成された「日本うつ病治療ガイドライン」と合わせる形で、2日間で行うこととしました。講習会の構成は以下の通りで、午前中は講義、午後はグループディスカッションです。

●講義:診療ガイドラインに基づいた全国統一プロトコルによるシラバスで運用。

●グループディスカッション:症例を通して、ガイドラインの実際の使い方とエビデンスのない臨床の考え方を学ぶことを目的とする。経験年数の近い参加者でグループを構成し、講師がファシリテーターとしてディスカッションをサポートする。

また、講習会は、年間12回程度、全国主要都市(北海道、関東、東北、近畿、中部、北陸、中国・四国、九州)で開催し、各地域の講師が中心となって行います。受講者には、以下のような修了証書・バッジを渡すなどをして、モチベーション維持や現場でのさらなる普及効果を狙いました(図1)。

図1 EGUIDE修了者向け修了証書、バッジ

精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究 EGUIDEプロジェクト より転載
https://byoutai.ncnp.go.jp/eguide/lecture_graduates.html

EGUIDEプロジェクトでの講習会開催は総計68回に及び、参加した医師は総計1,557人(全国146施設)にのぼります(2019年9月時点)。

3.診療ガイドラインをとりまく質の評価

(1)診療の質(Quality Indicator;QI)指標の設定

講習会の質と効果を測定する目的で、診療の質(Quality Indicator)指標を作成しました。QIは「統合失調症薬物治療ガイドライン」の推奨する理念に基づいた治療に関する指標です。EGUIDEプロジェクトのQIは、以下の通り、「理解度」「実践度」「処方行動」から構成されます(図2)。

QI ●内容、測定方法
質問・項目例
理解度 ガイドラインの推奨内容を中心とした理解の程度
→講習会前後に、アンケートにより測定
質問例:統合失調症患者の薬物療法において、推奨される治療法はどれか?(抗精神病薬の単剤治療などについて)
回答の選択肢:〇またはX、合計37項目
実践度 ガイドラインそのものに関する意義の理解と実践の程度
ガイドラインの推奨内容の実践の程度
→講習会前後に、アンケートより測定
質問例:ガイドラインを、診療における患者や家族と医療者の話し合いによる意思決定の際に利用している
質問例:抗精神病薬の単剤治療を行い、抗精神病薬の併用は行わない
回答の選択肢:機会がなかった/できていない(0-20%)/少しできている(21-40%)/半数程度はできている(41-60%)/だいたいできている(61-80%)/ほとんどできている(81-100%)
処方行動 ガイドラインの推奨に関する実際の処方行動
→退院サマリーと退院時処方より測定
項目例:統合失調症患者における抗精神病薬単剤治療
分子:退院時処方において抗精神病薬の単剤治療を行っている患者数
分母:薬物治療を受け退院した統合失調症患者数
図2 EGUIDEプロジェクトにおけるQIの概要

講習会参加者には、このQIに関するデータ収集の協力依頼を行うとともに、協力が得られた場合には、各施設のQI遵守状況を解析し、全体平均をベンチマークした上でフィードバックしています。

以下に、QIのうち「理解度」「処方行動」について詳しくご紹介します。

(2)QIの測定:講習会前後での「理解度」の変化

QIのうち「理解度」は、講習会の効果を把握する目的で、講習会の参加者を対象に、参加前後に実施しています。

2016年10月から2018年3月までに、「統合失調症薬物治療ガイドライン」の講習会に参加をした443人のうち、有効データ344人分について行った検討では(参加者平均年齢:33.8±6.9歳、精神科医歴:5.1±6.1年)、参加前の平均点:33.4±2.3点と、参加後の平均点:36.3±0.9点との間に有意な差が見られました6)

統合失調症薬物治療ガイドライン」の講習会前後における、得点の分布を図3に記します。

図3:「統合失調症薬物治療ガイドライン」前後における参加者の理解度調査の得点

Yoshikazu Takaesu, Koichiro Watanabe, Shusuke Numata, et al., Improvement of psychiatrists’ clinical knowledge of the treatment guidelines for schizophrenia and major depressive disorders using the ‘Effectiveness of Guidelines for Dissemination and Education in Psychiatric Treatment (EGUIDE)’ project: A nationwide dissemination, education, and evaluation study. Psychiatry and Clinical Neurosciences. 2019 OCT;73(10):642-648. より引用

また、得点と、参加者の精神科医歴、医師歴、年齢との関係性は認められませんでした。ここから、本講習会が参加者の理解度向上につながることが示されたとともに、本講習会の参加が、若手やベテランなど参加者の背景に関わらず、新たな知識の獲得につながる可能性が示されたと考えます。

なお、参加者からは、以下のように「この講習会が大変役立った」とする声が数多く寄せられています。

・講義では、普段経験的に行っている自分の診療をEBMの観点から再整理し、今まで気付かなかった観点やおろそかであった点に気付くことができた。

・グループディスカッションでは、EBMに基づいた方針決定を実体験することができ、日常の臨床では忙しくて得難い体験ができた。

ガイドラインの推奨を踏まえながらも、「目の前の患者さんに何がベストなのか」は個別に判断しなくてはならず、そのためにはさらなる精進が必要だと痛感した。

・グループ学習では、参加者によって違った考え方や注目点があることを含めて討論できたため、治療の理解が深まった。

精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究 EGUIDEプロジェクト より作成
https://byoutai.ncnp.go.jp/eguide/past-lecture_impression_young.html

6) Takaesu Y, Watanabe K, Numata S, et al. Improvement of psychiatrists’ clinical knowledge of the treatment guidelines for schizophrenia and major depressive disorders using the ‘Effectiveness of Guidelines for Dissemination and Education in Psychiatric Treatment (EGUIDE)’ project: A nationwide dissemination, education, and evaluation study. Psychiatry and Clinical Neurosciences. 2019 OCT;73(10):642-648.

(3)QIの測定;「処方行動」の評価とフィードバック

講習会参加者の所属施設から、「処方行動」に関するQIの測定に必要なデータ(以下)を提供していただき、集計をしています。

・毎年4~9月の6カ月間に各施設の病棟から退院した統合失調症患者の処方データ

・各施設の施設情報(病床数、稼働率など)

収集方法は、エクセルでの共通入力フォームを作成し、施設ごとに退院時サマリーをもとに入力を依頼しました。また、回収したエクセルフォームはEGUIDEプロジェクト事務局で入念な確認作業を行い、必要時には各施設にデータの照会を行うことで、データの精度管理に努めています。

●各施設へのフィードバック

各施設のQI遵守状況を解析し、全体平均をベンチマークした上でフィードバックしています。その際のレポートの例を以下に示します(図4)。

QI各項目についてベンチマークを示すことで、他施設との比較はもちろん、自施設の中での診療状況を把握することができ、実施率の低い部分について具体的な検討を行うきっかけになると考えています。

図4 各施設へのQI指標に関するフィードバックレポートのイメージ

精神科医療の普及と教育に対するガイドラインの効果に関する研究 EGUIDEプロジェクト より転載

https://byoutai.ncnp.go.jp/eguide/info-document.html

「処方行動」のQIについては、全参加施設での推移をEGUIDE事務局でモニタリング・評価を続けています。

現在はその中間解析を手がけた折ですが、施設ごとのデータのばらつきが大きく、統合失調症薬物療法の標準化がまだまだ十分ではないことがあらためて明らかになった状況です。今後、講習会の実施と経年的な評価を10年にわたって実施することで、講習会や診療ガイドラインの効果を把握していく予定です。

4.診療ガイドラインによる医療の質向上に向けて

(1)今後の課題や展望

今日、精神科医療の教育・研修を担っている全国82大学のうちで44大学が本プロジェクトに加わるようになり(2019年10月時点)、EGUIDEプロジェクトは「世界を変える!」を合言葉に、精神科医療のムーブメントとして広がりつつあります。

また、講習会の実施やQI指標の作成によって、診療ガイドラインの普及や遵守状況の把握を行っており、「治療の標準化」は着実に進みつつあります。

その一方で、診療ガイドラインは行うべき治療指針というより、あくまでも意思決定支援のツールであることにあらためて留意が必要だと考えています。

特に、統合失調症のような慢性疾患においては、医学的状況のみならず、患者個々の価値観や人生観、社会的状況などを尊重した意思決定が重要となり、その治療目標は、多様なものになります。

従って、今後は、「標準化した治療が、個々の患者の希望に沿っているのか」の視点をもとに、患者個々が真に納得してよりよい医療が展開されたかの検討につなげていきたいと考えています。

また、精神科専門医以外で抗精神病薬の処方に関わる医師に対しても、どのように「統合失調症薬物治療ガイドライン」を普及していくかにも取り組んでいきたいと思います。

さらには、EGUIDEの取り組みを通して、統合失調症や精神科疾患にとどまらない幅広い疾患領域に対しても、エビデンスに基づいた診療ガイドラインをどのように活用することが患者のよりよい意思決定支援につながるか、具体的な方策を示していきたいと考えています。

「EGUIDEプロジェクト」の取り組み ポイント

●普及に関する取り組み

・診療ガイドライン電子版:学会のホームページで無料公開

・診療ガイドライン書籍版:医学書院株式会社から出版

・「診療ガイドライン患者向けガイド」を作成し、学会のホームページで無料公開

・「診療ガイドライン患者向けガイド」書籍版をじほうから出版

・「診療ガイドライン講習会」の開催

●質の評価に関する取り組み

ガイドラインの「普及・教育」を行い、その効果を「検証」し、ガイドラインの「改訂」までつなげるサイクルを設定。

・「検証」のための臨床指標〔Quality indicator(QI)〕として「理解度」、「実践度」、「処方行動」を設定。

・「理解度」は「診療ガイドライン講習会」参加前後での理解度調査により評価

・「実践度」は講習会後にアンケートにより評価

・「処方行動」は退院サマリーと退院時処方より評価(施設ごとの結果をフィードバック)