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【認知症】認知症と向き合うあなたに。ハンドブック作成(認知症の人と家族の会)

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認知症と向き合う知恵

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冊子

認知症と向き合うあなたに」

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「家族の会」では、認知症と診断されたご本人と家族へ伝えたいことをまとめたハンドブック「認知症と向きあうあなたへ」を作成しました。

下記リンクからPDFをダウンロードしてご覧いただけます。また、全国の「物忘れ外来」や「認知症疾患医療センター」などで無料で配布しています。

印刷された冊子を希望される方には送付します。本部事務局までお申し込みください。(10冊以内は送料無料) 

 

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認知症の人のために家族ができる10か条

認知症」の人のために家族が出来る10ヵ条

この10力条は、「家族の会」が、結成20周年を記念して出版した「新ぼけの人の生活と対応」という本に掲載されていて、内容は次のとおりです。

はじめて認知症の人と向き合うとき、介護者にのしかかる戸惑いや不安、負担の大きさ。これに対応する心構えとして、参考になるでしょう。

見逃すな1.見逃すな「あれ、何かおかしい?」は、大事なサイン

認知症の始まりは、ちょっとした物忘れであることが多いもの。
単なる老化現象とまぎらわしく、周囲の人にはわかりにくいものです。
あれっ、もしかして?と気づくことができるのは、身近な家族だからこそです。

2.早めに受診を。治る認知症もある。

早めに受診を

認知症が疑われたら、まず専門医に受診すること。
認知症に似た病気や、早く治療すれば治る認知症もあるのです。
また、適切な治療や介護を受けるには、アルツハイマー認知症や脳血管性認知症などをきちんと診断してもらうのは不可欠です。

3.知は力。認知症の正しい知識を身につけよう。

知は力。

アルツハイマー認知症と脳血管性認知症では、症状の出方や進行、対応が違います。
特徴をよく知って、快適に生活できるよう、その後の家族の生活や介護計画づくりに役立てましょう。

4.介護保険など、サービスを積極的に利用しよう。

介護保険などサービスを積極的に介護保険など、サービスを利用するのは当然のこと。
家族だけで認知症の人を介護することはできません。
サービスは「家族の息抜き」だけでなく、本人がプロの介護を受けたり社会に接する大事な機会です。

5.サービスの質を見分ける目を持とう。

介護保険サービスは、利用者や家族が選択できるのが利点。
質の高いサービスを選択する目が必要です。
また、トラブルがあったときは、泣き寝入りせず、冷静に訴える姿勢を持ちましょう。

6.経験者は知恵の宝庫。いつでも気軽に相談を。

経験者は知恵の宝庫介護経験者が培ってきた知識や経験は、社会資源の一つ。
一人で抱え込まずに経験者に相談し、共感し合い、情報を交換することが、大きなささえとなります。

「家族の会」の電話相談(フリーダイヤル)はこちら。

7.今できることを知り、それを大切に。

知的機能が低下し、進行していくのが多くの認知症です。
しかし、すべてが失われたわけではありません。
失われた能力の回復を求めるより、残された能力を大切にしましょう。

8.恥じず、隠さず、ネットワークを広げよう

恥じず、隠さず認知症の人の実態をオープンにすれば、どこかで理解者、協力者が手をあげてくれるはず。
公的な相談機関や私的なつながり、地域社会、インターネットなどのさまざまな情報を上手に使い、介護家族の思いを訴えていきましょう。

9.自分も大切に、介護以外の時間を持とう。

自分も大切に介護者にも自分の生活や生き甲斐があるはず。
「介護で自分の人生を犠牲にされた」と思わないように自分自身の時間を大切にしてください。
介護者の気持ちの安定は、認知症の人にも伝わるのです。

10.往年のその人らしい日々を。

認知症になっても、その人の人生が否定されるわけではありません。
やがて来る人生の幕引きも考えながら、その人らしい生活を続けられるよう、家族で話し合いましょう。

 

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ボケても心は生きている

ぼけても心は生きている
認知症を理解する 新しい時代の始まり

越智さん2004年、日本で「家族の会」が主催して、国際アルツハイマー病協会の国際会議を開きましたが、そこで認知症の人がご自分の思いを発表して以来、日本でも認知症の人が、講演会などで自らの思いを訴える機会が増えてきました。認知症の人は、何もできない、何もわからなくなった人ではありません。
そのことがわかってきて、痴呆という言葉も「認知症」に改められました。ご本人の思いを知ることなしに認知症の理解はすすみません。その声の一部をご紹介しましょう。

語り始めた認知症の人たち

広島県 松本照道さん(55歳)

松本さんわたしは、あたまは病気でも体はとても元気です。重い荷物も運べます。だからすることを言ってもらえば、たいていのことは出来ます。人の役にたつこともできます。
そばでささえてくれる人と笑顔で過ごす時間をたくさんもって、人の役に立ちたいです。
できていたことが どんどんできなくなっていく くやしさや あたらしいことをおぼえることができない なさけなさを 忘れて、明るく暮したいです。
よい薬ができるまで、あきらめずに 明るく くらす 手助けを まわりにいる皆さんに こころから お願いします。

「家族の会」結成25周年記念 認知症を知る講演会(2005.6.5)で 広島県 松本照道さん(55歳)

長崎県 太田正博さん(56歳)
-こんなに話せるのに漢字が書けないんですね-

太田さん

太田「もう名前はかけません。これは突き詰めない。苦しむ必要ないですもの。計算もできない。視野が狭くなりバスの中で頭をぶつけることもある。出来ないことが増え、自分のもっていたものがどんどんなくなる不安。でもへこんでいても仕方ない。できることは何かなと考えたら……。話すことならできる。自分の思いを届けることならまだできる。できることを前向きにやれたらハリがでる。」

「家族の会」世界アルツ八イマーデー 記念講演会(2005.9.3)で 長崎県 太田正博さん(56歳)

(左から)菅崎弘之医師、太田正博さん、上村真紀作業療法士

福岡県 越智 俊二さん(57歳)

もの忘れが始まって10年になります。病気になったことは本当にくやしいです。
なぜと思う気持ちや、自分が自分でなくなる不安もありますが、家族やまわりの方たちのおかげで、いいほうに考えることができています。
これからの望みは、良い薬ができてこの病気が治ったらもう一度働きたい。どんな仕事ができるかわかりません。どんな仕事でもいい。今度は私が働いて、奥さん(妻)を楽にしてあげたい。そして今まで苦労かけた分、お返しをしたい。

国際アルツ八イマー病協会・第20回国際会議(2004.10.17)で 福岡県 越智 俊二さん(57歳)

認知症の人の願い

太田正博さんは、主治医、作業療法士とのトリオで講演会などで話されています。講演会の中で、太田さんの主張を主治医である菅崎先生が解説しています。

太田正博:自分にもまだ何かできそうなことがあるのではないか。何かしたい!このままで終わりたくない。何かしたい。という思いをまだ強く持っています。

菅崎先生:大事なことは、自分で何かやりたいと言う思いです。それをどのような形で実現できるのか。私達はどのような形で実現のお手伝いが出来るのかを考える事が大切です。その手段をもつことが大事なことです。認知症の方には何もできないだろうと頭から決めつけていたら、何もできなくなります。それをはっきり理解しておくことです。

太田正博:私のできることは、精一杯自分でやりたい。「こうですよ、こうしなさい、あ-しなさい」といわれると私はそれをしたくなくなります。

菅崎先生:このことは、サポートする側が気をつけないといけない大事なことです。認知症と言う病気は、人によって障害が出てくるところは変わってきます。私達は手を出しすぎてはいないでしょうか。あまり「あーしなさい。こうしなさい」と言い過ぎますと混乱を起こす場合があります。サポート側としては、混乱しないように、スムーズに事が運ぶように援助する必要があります。「こんな方法があるよ」とか「こうしたらうまく行ったよ」という情報を提供すれば、生活がしやすくなるでしょう。

太田正博:認知症はだれでもなりうる病気、私たちのことを(もののように)扱わないでほしい。一生懸命生きたい気持ちをいっぱい持っている。そんな風に見てほしい。

菅崎先生:認知症の人はこれはできないと決めつけず、生き生きと暮らすためには、どうしたらよいのか、本人の気持ちを理解して、必要としていることをさりげなくサポートすることが大切です。

 

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