- ピース・トレランス
- この先の生活が見えない
- 断固とした決意は実はもろい
- 障害は「折り合い」をつけるもの
- 障害者ゆえに意志や存在を軽視される。
- 患者である前に生活者
- 「一緒に立ち止まる勇気」
- 重症筋無力症について
- 重症筋無力症とは
- 神経筋接合部正常時と重症筋無力症発症時
- 20〜50歳代の女性に多く、近年では男女ともに50歳以上で発症する患者さんが増加しています。
- 自己免疫異常が原因であるため、感染や遺伝することはありません。
- 多くの患者さんの胸腺に異常(胸腺腫、胸腺肥大)がみられます。
ピース・トレランス
この先の生活が見えない
病院には、治療後や退院後にどう生きるのかの情報が本当に少ない。
先に待つ暮らしが想像できない、大きな不安の中にいる。
入院から一年後、ついに職場を退職した。
「人生のどんでん返しだった」
病気との暮らしの「折り合い」を探す第二の人生が始まった。
断固とした決意は実はもろい
医療的には妥当な判断でも、それが重大な問題であるほど、患者は簡単には答えを出せない。置かれた状況やタイミングが変われば意志は容易に変化するし、断固とした決意に見えても実はもろく、危ういものだ。
障害は「折り合い」をつけるもの
障害は受け入れるものではなく、暮らしの中で「折り合い」をつけるもの。
病院は暮らす場所ではない。
障害者ゆえに意志や存在を軽視される。
患者である前に生活者
「一緒に立ち止まる勇気」
重症筋無力症について
重症筋無力症とは
重症筋無力症は、手足を動かすと筋肉がすぐに疲れて、力が入らなくなる病気です。全身の筋力が弱くなったり、疲れやすくなったりします。また、まぶたが下がってくる眼瞼下垂(がんけんかすい)と、ものが二重に見える複視(ふくし)などの眼の症状を起こしやすい特徴があります。
神経から筋肉への指令が伝わらなくなります。
20〜50歳代の女性に多く、近年では男女ともに50歳以上で発症する
患者さんが増加しています。
自己免疫異常が原因であるため、感染や遺伝することはありません。
神経と筋肉が接する場所の筋肉側にあるアセチルコリンの受容体が、自分の免疫異常( 自己抗体) によって、減少するために筋無力症状がみられます。なぜ、自己抗体が作られるかはわかっていません。他人に感染したり、遺伝する病気ではありません。
多くの患者さんの胸腺に異常(胸腺腫、胸腺肥大)がみられます。
特定非営利活動法人 筋無力症患者会は、重症筋無力症患者とその家族、及び、重症筋無力症の疑いのある患者とその家族が、交流を図り、情報を共有し、一緒に励まし合いながら、病気の正確で有益な情報を得て充実した日常を過ごし、当事者である患者が、分け隔て無く社会生活を送ることが出来るように共に考える会です。
当会では、先天性筋無力症候群、Lambert-Eaton型筋無力症候群(LEMS)など、筋無力に近しい疾患も同様にサポートし、一緒に活動しております。重症筋無力症は、平成28年度末の統計で、特定疾患医療受給者証所持者数は、22,998人いますが、受給者証を取得していない方、小児慢性疾患医療受給者証所持者、受給者証を取得できないでいる方などを勘案すると、全国で約35,000人以上の人が罹患しているのではないかと考えられます。患者の中には、筋無力症だけではなく、他の疾患やがんを併発するなどしながら病気とたたかっている方は少なくありません。