生きるは作業のつみかさね

作業をすれば元気になれる!作業療法ノススメ。

パーキンソン病と就労について。

 パーキンソン病と就労について。

f:id:kazura-kobayashi:20200330164916j:plain

パーキンソン病と仕事

 

1.「パーキンソン病」とはどのような病気ですか

振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(転びやすいこと)を主な運動症状とする病気で、50歳以上で起こる病気です。時々は40歳以下で起こる方もあり、若年性パーキンソン病と呼んでいます。

2.この病気の患者さんはどのくらいいるのですか

10万人に100人~150人くらいです(1000人に1人~1.5人)。60歳以上では100人に約1人(10万人に1000人)で、高齢者では多くなりますので、人口の高齢化に伴い患者さんは増加しています。

3. この病気はどのような人に多いのですか

嗜眠性脳炎などの後遺症として起こった記録もありますが、ほとんどの方では特別な原因はありません。神経細胞の中にαシヌクレインというタンパク質が凝集して溜まることが原因となることが分っていますが、食事や職業、住んでいる地域など、原因となる特別な理由はありません。

4.この病気の原因はわかっているのですか

大脳の下にある中脳の黒質ドパミン神経細胞が減少して起こります。ドパミン神経が減ると体が動きにくくなり、ふるえが起こりやすくなります。ドパミン神経細胞が減少する理由はわかっていませんが、現在はドパミン神経細胞の中にαシヌクレインというタンパク質が凝集して蓄積し、ドパミン神経細胞が減少すると考えられています。このαシヌクレインが増えないようにすることが、治療薬開発の大きな目標となっています。

5. この病気は遺伝するのですか

遺伝はしませんが、若く発症される方の一部では家族内に同じ病気の方がおられ、遺伝子が確認されています。

6. この病気ではどのような症状がおきますか。

ふるえ(振戦)、筋強剛(筋固縮)、動作緩慢、姿勢保持障害が主な運動症状です。ふるえは静止時の振戦で、椅子に座って手を膝に置いている時や歩いているときに、手に起こります。動かすとふるえは小さくなります。筋強剛は自分ではあまり感じませんが、他人が手や足、頭部を動かすと感じる抵抗を指しています。動作緩慢は動きが遅くなることで、同時に細かい動作がしにくくなります。最初の一歩が踏み出しにくくなる「すくみ」が起こることもあります。姿勢保持障害はバランスが悪くなり転倒しやすくなることです。姿勢保持障害は病気が始まって数年してから起こります。最初から起こることは無く、病気が始まって2年以内に姿勢保持障害が起こるときには、進行性核上性麻痺などの パーキンソン症候群 の可能性があります。運動症状のほかには、便秘や頻尿、発汗、易疲労性(疲れやすいこと)、嗅覚の低下、 起立性低血圧 (立ちくらみ)、気分が晴れない(うつ)、興味が薄れたり意欲が低下する(アパシー)などの症状も起こることがあり、非運動症状と呼んでいます。

 

 

中略

 

 

この病気はどういう経過をたどるのですか

治療薬が研究開発され、現在のパーキンソン病の平均寿命は全体の平均とほとんど変わらないと考えられています。転倒による骨折や他の病気をしないことはパーキンソン病の経過にとても大事です。誤飲して肺炎を起こしたり便秘して腸閉塞を起こすこともあります。食事は楽しんで、よくかんでゆっくり食べましょう。排便調節に注意を払い週に2回以上は排便があるように体調を保ちましょう。

9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

運動、睡眠、食事、薬が基本です。運動は健康維持に必須です。はげしい運動ではなく散歩やストレッチをお勧めします。散歩は1日8000歩を目安にできるとよいと思いますが、自分の体調に合わせて計画してください。ストレッチは姿勢の維持に役立ちます。前かがみや斜め横になる姿勢が起こりやすくなります。自分ではまっすぐと感じる姿勢が、実際には斜めになっていることが少なくありませんので、できるだけ鏡を見て姿勢を良くしましょう。自分では大丈夫と思っていても転倒が起こりやすいので、躓くようなものは片付け早めに手すりを付けます。小さな楽しみを作って、毎日を工夫して過ごしましょう。
私たちは年を取ると病気が増えます。病気は大変ですが、病気をしても楽しんで若い方に生き方の手本を示しましょう。

パーキンソン病(指定難病6) – 難病情報センター

 

ジスキネジアについて

1.ジスキネジアとは?
ジスキネジアとは、自分では止めらない・または止めてもすぐ
に出現するおかしな動きをまとめた呼び名です。他の人から見る
と、自分で勝手に動いているのか、止められないで困っているの
か分からないような動きです。いろいろな医薬品の使用時に出現
することがありますが、頻度の高い状態に二つの場合があります。
一つは、遅発性ジスキネジアと言って、抗精神病薬などを長期間
使用していると出現するものです。もう一つは、パーキンソン病
治療薬などドパミン作動薬を投与中に出現するジスキネジア・舞
踏運動・ジストニアなどの混ざったものです。
しばしば見られる症状としては、繰り返し唇をすぼめる・舌を
左右に動かす・口をもぐもぐさせる・口を突き出す・歯を食い
しばる・目を閉じるとなかなか開かずしわを寄せている・勝手
に手が動いてしまう・足が動いてしまって歩きにくい・手に力
が入って抜けない・足が突っ張って歩きにくい等です。さらに、
人によっては、じっとしていられず同じ動きをくりかえしている
ことがあります(アカシジア)。足を組んだりはずしたり・手の
回内回外(ドアノブを回すような動き)を繰り返したり・椅子
から立ったり座ったり等と同じ動きを繰り返さずにはいられな
いという症状があらわれることがあります。
2.早期発見と早期対応のポイント
この症状は生活を障害する事がそれほどなく、軽い時は見過ご
されている事も多いですが、以下に述べる薬剤を服用中は、この
ような動きが出現しないかをいつも注意していてください。もし
気がついたら、主治医に相談することを勧めます。高齢者では、
よくあることだからとして経過を見てしまうこともあります。た
だし、この副作用が全員に現れる訳でもありませんし、どんどん
重症になるものでもありませんので、あわてることはないですが、
早めに主治医に相談してください。ご本人が気づかないうちに症
状が出ていることもありますので、ご家族の方もよく注意して観

7
察され、上記のような動きが起きていないか気にとめておいてく
ださい。
実際に見られる症状としては、繰り返し唇をすぼめる・舌を左
右に動かす・口をもぐもぐさせる・口を突き出す・歯を食いし
ばる・目を閉じるとなかなか開かずしわを寄せている・勝手に
手が動いてしまう・足が動いてしまって歩きにくい・手に力が
入って抜けない・足が突っ張って歩きにくい等です。さらに、
人によっては、じっとしていられず同じ動きをくりかえしている
ことがあります(アカシジア)。足を組んだりはずしたり・手の
回内回外(ドアノブを回すような動き)を繰り返したり・椅子
から立ったり座ったり等と同じ動きを繰り返さずにはいられな
いという症状を呈することがあります。
この症状を起こす薬には、大きく分けて二つあります。抗精神
病薬とパーキンソン病治療薬です。これ以外の薬でも出現します
がまれです。そこで、もし上述の様な症状が見られたら、どちら
かの薬を服用していないかを確認してください。もし心あたりの
薬剤があれば、自分で勝手に薬を止めたりしないで、早めに現在
処方を受けている主治医に相談してください。これらの症状に詳
しいのは、神経内科・精神科の医師です。専門医に相談すること
を勧めます。

 厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1c21.pdf#search='%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%8D%E3%82%B8%E3%82%A2'

 

 

全国パーキンソン病友の会

全国パーキンソン病友の会は、すべてのパーキンソン病患者が人間としての尊厳を侵されず、医学の進歩研究に寄与するとともに、療養生活の質の向上と社会啓発活動、相互の支援、親睦、および国内外の関係諸団体との交流を図り、パーキンソン病の根絶を目指すことを目的として活動する団体です。

 
1.結成1976年11月23日
愛媛、神奈川、東京の3人のパーキンソン病患者の強い意志で「全国パーキンソン病友の会」が発足しました。
 
2.構成
都道府県を代表する45の「パーキンソン病友の会各県支部」組織をもって構成されています。
 
3.事業
上記目的を達成するため次の事業を行っています。
(1)パーキンソン病の医療・研究体制の充実と専門医の多数養成への貢献
(2)患者の福祉向上と関係各法の充足
(3)パーキンソン病の社会的認識向上
(4)支部の設立と活動の支援
(5)共通の要求を持つ他団体との連携
(6)国外のパーキンソン病に関する諸団体との連携・交流
(7)機関誌の発行
(8)その他、本会の目的達成に必要と認める事業
 
4.会員
パーキンソン病患者とその家族を会員とし、現在の会員数は約8,500名です。
 
5.会長・役員
代表理事:長谷川更正
副  会  長:西﨑昭吉、岩井悠子
常務理事:平峯寿夫
事務局長:藍澤正道
 
6.本部事務所所在地
〒165-0025 東京都中野区沼袋4丁目31-12  矢野エメラルドマンション306号
電話:03-6257-3994 (火〜木 10:00〜17:00)
Fax:03-6257-3995

 

 

sites.google.com

 

「結果よりも、悩み・葛藤して生きていく過程が重要に思えるようになった。希望をもって、諦めずに頑張る姿を見せることで、看護師を目指す生徒の支えになりたい。」