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てんかんと就労について。

 

読売新聞「医療ルネサンス

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てんかんと就労

てんかんの原因

てんかんの原因は、さまざまあります。原因が分からないてんかんもありますが、次のとおり大きく2つに分けられます。

症候性てんかん

脳に何らかの障害や傷があることによっておこるてんかん
例)生まれたときの仮死状態や低酸素、脳炎髄膜炎脳出血脳梗塞、脳外傷

特発性てんかん

さまざまな検査をしても異常が見つからない原因不明のてんかん

発症年齢

乳幼児期から高齢期まで、全ての年代で発病します、3歳以下の発病が最も多く、80%は18歳以前に発病すると言われています。
最近の傾向では、人口の高齢化に伴い、脳血管障害などが原因となる高齢者の発病が増えています。

てんかんと遺伝

てんかんのほとんどは遺伝しません。一部の原因となる疾患の見当たらない特発性てんかんは、体質遺伝性が強いと考えられています。しかし、てんかんはさまざまな病状の集まりであり、てんかんそれ自体が遺伝することはまれですが、てんかんのある人の子どもにてんかんが発症する頻度は4~6%と、一般の2~3倍といわれています。つまり、てんかんの素質が遺伝するということを、理解することが大切です。

てんかん発作の分類

てんかん発作は大きく分けると、全般発作と部分発作(焦点発作)に分けられます。

部分発作(焦点発作)

脳のある部分から始まる発作です。脳のどの部分からおこるのかによって、発作のはじめの症状が決まります。さらに発作中の意識の状態とけいれんへの移行によって次のように分かれます

  1. 意識が発作中に保たれている単純部分発作
  2. 意識が障害される複雑部分発作
  3. 部分発作から二次的に全般発作に進展するもの

全般発作

発作のはじめから、左右の脳全体が「電気の嵐」に巻き込まれるもので、意識が最初からなくなるという特徴があります。

てんかんの分類

てんかんは、部分てんかん(局在関連てんかん)、全般てんかんに大きく分けられます。さらに、発作を引き起こす原因によって特発性(明らかな脳の病変が認められない場合)と症候性(明らかな病変が認められる場合)に分けられます。ときには、部分てんかん(局在関連てんかん)か全般性てんかんか決められない分類不能てんかんもあります。

部分てんかん(局在関連てんかん

脳のある部分から始まる、部分発作のあるもの。

特発性
特に脳の損傷があるわけではなく、年齢に関係して発症する良性なてんかん
症候性
病気の原因が脳の損傷(異常)に基づいているてんかん
潜因性
原因を明らかにできないてんかん

全般てんかん

特発性てんかん原発全般てんかん
全般てんかん発作を示すもので、神経学的検査で異常が見られず、脳の損傷も、画像診断などで認められないもの。原発性とは脳に損傷がなく、原因不明であることを意味し、一部に遺伝的要素も含みます。一般に経過は良好です。
症候性てんかん(続発全般てんかん
てんかんの中で、もっとも難治な早期ミオクロニー脳症、サプレッションバーストを伴う早期乳児てんかん性脳症など、が代表的なものです。脳に広範囲な損傷が見られ、知能障害を伴います。続発性とは、慢性の脳の器質性障害から二次的におきていることを意味しています。

分類不能てんかん(焦点性か全般性か決定できないてんかん

全般発作と部分発作をあわせ持つ場合、またはどちらの特徴にもあてはまらない場合があります。このような場合は、分類不能てんかんとしてまとめられます。代表的なものには、ドラベ症候群があります。

  特発性 症候性
部分

特発性部分てんかん

症候性部分てんかん

全般

特発性全般てんかん

症候性全般てんかん

  • 早期ミオクロニー脳症
  • エスト症候群 など

治りやすいてんかん、治りにくいてんかん

てんかんのある人のうち70~80%は、薬や外科治療などにより発作を抑制(コントロール)できます。残りの20~30%の人は、現在使用できるどの薬や治療法を用いても発作が止まらない難治性てんかんです。
てんかんは一生治らない「不治の病」と思われてきましたが多くいますが、てんかんは治療可能な病気です。特発性部分てんかんがもっとも治りがよく、100%の患者さんの発作が治療を開始してから2年以内に止まったのに対し、症候性全般てんかんでは、20%の人しか止まらないという研究結果があります。
このように、正しくてんかんを診断することが治療成果の見通しを立てるのに、大変重要です。

てんかんの分類と発作抑制率

てんかんの分類 特発性 症候性
部分 100% 35%
全般 70% 20%

(厚生省・難治てんかんの病態と治療に関する研究班による多施設共同研究、1991より)

www.jea-net.jp

 

てんかんリハビリテーション

てんかんの患者さんには、発達の遅れや身体の障害が合併することがあります。入院中は患者さんの状態に応じてリハビリテーションを受けることができます。
てんかん外科手術の予定のある患者さんには術前からリハビリテーション科スタッフが関わります。てんかん手術後は、可能な限り早期からリハビリテーションを開始し、患者さんの必要に応じて作業療法理学療法、言語療法が行われます。また、退院後もリハビリテーションが必要な患者さんに対しては、ソーシャルワーカーと協力して地域でリハビリテーションがスムーズに継続できるように情報提供します

 

 

精神科作業療法

入院をされている患者さんを中心に、作業療法士によるストレス対処や認知機能の改善に向けた訓練、お仕事に関する相談や就労へ向けた準備のためのリハビリテーションなどを行っています。てんかん発作やてんかんに合併している精神疾患のため、社会参加や就労ができなくてお困りの方は、主治医に相談し、精神科作業療法の利用を検討してみて下さい。また、精神科デイケアでは、看護師・作業療法士・心理士・ピアスタッフなどの多職種による実践的な社会参加へ向けたトレーニングを外来の方を対象に行っています。入院から退院後の生活まで、患者さんの希望に合わせた包括的なリハビリテーションを提供します。

 

www.ncnp.go.jp