乳がん手術をした女性の多くが抱える再発への不安。
その軽減に役立てようと名古屋市立大学の精神医学教授らのチームが、スマートフォンアプリを製作し、効果を検証する臨床研究を行った。
以下に報告する。
プロジェクトの概要
スマイルプロジェクト。
女性のがんで最も多い乳がんは年間約9万人が発症する。
生存率は高いが、診断後の人生が長い分再発の不安を抱える患者も多い。
スマートフォンアプリは、診療の中で、患者の不安軽減に有効との手応えを得た2種類の心理療法のエッセンスを取り出したものがある。
スマイルプロジェクトは、iPhoneのアプリを用いて日常生活の困り事を解決し、活動の幅を広げることで、再発の不安をどれくらい和らげることができるのかを調べる研究です。
この支援方法は有用な可能性がありますが、まだ科学的に証明されていません。この研究では、乳がんの手術後1年以上経過した再発のない20歳から49歳の女性の方を対象に、無作為割り付け対照試験という方法で効果を確認したいと考えております。
研究に参加された皆様は「すぐにスマホアプリを開始するグループ」か「2か月後からスマホアプリを開始するグループ」に分かれていただきます。
研究参加前後で、皆さんの不安などについてiPhoneを使ってアンケート調査を行います。
「解決アプリ」
患者が生活で直面する様々な困りごとを本人の価値観に従って整理し、解決する手助けをするもの。
「元気アプリ」
発病後に中止した活動に再挑戦するのを支援し、気分の改善を助けるもの。
「解決アプリ」も「元気アプリ」も1日5~10分くらいずつの使用を想定している。
参加申し込みは↓。
スマイルプロジェクトホームページ