認知症の人の声に耳を澄ませて-。
厚生労働省は、認知症への関心と理解を深めるための普及・啓発を行う「希望大使」を任命する「認知症本人大使「希望大使」任命イベント~私たちと一緒に希望の輪を広げよう~」を開催した。
男女5人が選ばれ、45歳で若年性アルツハイマー病と診断された鳥取市の藤田和子さん(58)は「認知症になっても元気に楽しく生きていけると伝えたい」と意気込みを語った。
- 希望大使とは
- 任命された方の紹介
- 認知症本人大使「希望大使」 藤田 和子 (ふじた かずこ)鳥取県鳥取市在住、58歳。一般社団法人 日本認知症本人ワーキンググループ代表理事看護師として働いていた45歳の時、若年性アルツハイマー病と診断される。「認知症になっても自分らしく暮らせる地域にしたい、そんな地域をつくりたい」と考え活動を続けている。これからもその活動の輪を広げていくために、全国各地で「認知症とともに生きる希望宣言」を伝え、その地域の本人たちが前向きに生き、仲間をつくり、社会に参加していくことの後押しをしていきたいと考えている。
- 丹野 智文 (たんの ともふみ)宮城県仙台市在住、45歳。自動車販売会社でセールスマンとして活躍していた39歳の時、若年性アルツハイマー型認知症と診断される。認知症の本人が自身の体験や経験をもとに、当事者の相談を受ける「おれんじドア」を地元の仲間と行っている。「できることを奪わないで欲しい」こと、「本人だからできることがある」ことを社会に発信している。
- 柿下 秋男 (かきした あきお)東京都品川区在住、66歳。大学(東京教育大学(現筑波大学))在学中、モントリオールオリンピックに出場。青果会社在職中にMCIの診断受け、1年半後62歳で退職、現在、初期の認知症。「認知症であってもなくても暮らしやすい社会を地域の人たちと作る活動」や、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、スポーツでつながる活動を広げていきたいと考えている。
- 春原 治子 (すのはら はるこ)長野県上田市在住、76歳。教職を定年退職後、小学校の授業支援や地域初の放課後児童広場を立ち上げる。認知症診断後も近隣のふれあいサロンや特別養護老人ホームのボランティアなど、地域活動を継続している。地元で認知症であることを公表し、月2回、自分自身の経験や体験をもとに、本人や家族、近隣住民からの相談にのっている。
- 渡邊 康平(わたなべ やすひら)香川県観音寺市在住、77歳。日本電信電話公社(現NTT)の機械課職員、50歳から観音寺民主商工会に勤務。72歳で脳血管性認知症と診断される。2017年6月から三豊市立西香川病院(認知症疾患医療センター)の非常勤相談員として、院内の認知症カフェに通う当事者の認知症を抱えながら生きる不安や悩みを聴き、自分らしく生きる姿をみせながら、認知症になってもよりよく生きるための応援をしている。
- 本人の発信にこそ価値がある
希望大使とは
「希望大使」には、認知症になっても希望を持って前を向いて暮らすことができている姿を積極的に発信していく観点から、認知症の人本人を任命します。
認知症は誰もがなり得るものであり、家族や身近な人が認知症になることも含め、多くの人にとって身近なものとなっています。
こうした中、認知症の人の意思が尊重され、認知症の人やその家族が地域のよい環境で自分らしく暮らし続けるためには、認知症への社会の理解を深め、認知症があってもなくても、同じ社会の一員として地域をともに創っていくことが必要となります。
厚生労働省では、本イベントで任命する「希望大使」のお力もお借りしながら、認知症への社会の理解を深めるための普及啓発について、さらに取組を進めていきます。
任命された方の紹介
認知症本人大使「希望大使」
藤田 和子 (ふじた かずこ)
鳥取県鳥取市在住、58歳。
一般社団法人 日本認知症本人ワーキンググループ代表理事
看護師として働いていた45歳の時、若年性アルツハイマー病と診断される。「認知症になっても自分らしく暮らせる地域にしたい、そんな地域をつくりたい」と考え活動を続けている。これからもその活動の輪を広げていくために、全国各地で「認知症とともに生きる希望宣言」を伝え、その地域の本人たちが前向きに生き、仲間をつくり、社会に参加していくことの後押しをしていきたいと考えている。
丹野 智文 (たんの ともふみ)
宮城県仙台市在住、45歳。
自動車販売会社でセールスマンとして活躍していた39歳の時、若年性アルツハイマー型認知症と診断される。認知症の本人が自身の体験や経験をもとに、当事者の相談を受ける「おれんじドア」を地元の仲間と行っている。「できることを奪わないで欲しい」こと、「本人だからできることがある」ことを社会に発信している。
miyagininntishou.jimdofree.com
柿下 秋男 (かきした あきお)
東京都品川区在住、66歳。
大学(東京教育大学(現筑波大学))在学中、モントリオールオリンピックに出場。青果会社在職中にMCIの診断受け、1年半後62歳で退職、現在、初期の認知症。
「認知症であってもなくても暮らしやすい社会を地域の人たちと作る活動」や、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、スポーツでつながる活動を広げていきたいと考えている。
春原 治子 (すのはら はるこ)
長野県上田市在住、76歳。
教職を定年退職後、小学校の授業支援や地域初の放課後児童広場を立ち上げる。認知症診断後も近隣のふれあいサロンや特別養護老人ホームのボランティアなど、地域活動を継続している。地元で認知症であることを公表し、月2回、自分自身の経験や体験をもとに、本人や家族、近隣住民からの相談にのっている。
渡邊 康平(わたなべ やすひら)
香川県観音寺市在住、77歳。
日本電信電話公社(現NTT)の機械課職員、50歳から観音寺民主商工会に勤務。72歳で脳血管性認知症と診断される。2017年6月から三豊市立西香川病院(認知症疾患医療センター)の非常勤相談員として、院内の認知症カフェに通う当事者の認知症を抱えながら生きる不安や悩みを聴き、自分らしく生きる姿をみせながら、認知症になってもよりよく生きるための応援をしている。
本人の発信にこそ価値がある
5名の希望大使の方々は、積極的に地域社会に発言し、援助もしている方々だ。
多くの人々が、勇気づけられ希望を見出せるのではないか。
「寄り添う」「理解する」の原点を学ばせてもらったように思う。
希望大使5名にもそれぞれの苦悩や葛藤があることは、活動・発言から拝察できるが、認知症当事者として発信し社会の力になっていることに、尊敬する。