はじめに
認知症になっても安心して暮らしていける社会を創りたい。
病気になっても安心して暮らせる社会を創ろうとすること自体が、希望になりうると思う。
「買い物」という作業は、人としての喜びや楽しみの一つ。
認知症の人の買い物を支える方法を、下記に考察したい。
認知症を理解しようとする社会の動き
様々な業種の人々が、専門家などの講座を受講している。
企業・団体所属のサポーターは、2019年6月で240万人を超えた。
NPO法人「地域ケア政策ネットワーク」
「認知症の人が増え、対応を学ぶことは不可欠との意識が社会全体で高まってきた。」
コンビニ各社が加盟する日本フランチャイズチェーン協会も認知症サポーター養成講座を全国で開催している模様。
・本人のペースで
・急がせない
などの対応を学ぶ。
・参加者同士で、グループワーク(いろいろな場面を想定しより良い対応の話し合い)。
・帰宅できなくなった認知症の高齢者が立ち寄ることもあり、その対応も求められる。
答えは一つではないことを知ることが大切。
様々な考えがあることを知ることが支援につながる。
家族ができる買い物サポート
お店に事情を話しておく
一つの方法として、
「同行できないときのために、信頼関係がある店に事情を話しておく」がある。
長年通ってきた店には、習慣で通い続けることが多い。
・注意点
「物を売らないで」と頼むことは勧められない。
「買い物」という作業は、人としての喜びや楽しみの一つだから。
お店から帰ってこられなくなったら
帰ってこられなくなった時のために、
・GPS(全地球測位システム)機能付き携帯電話を持ち歩いてもらう。
・持ち物に連絡先を書いておく。(つえや財布、上着の内側など複数個所が良い)
が有効。
※フルネームや住所などの個人情報を書くことに抵抗があれば、携帯電話番号などの緊急連絡先と名字だけでも有効。
家族が買い物(外出)を止めるのは難しい
困ったときは相談しましょう。(大切)↓
各自治体の地域包括支援センター
お住いの市町村の↓
家族だけで抱え込まないことが安心(解決)の第一歩。
認知症の兆候に気が付くきっかけ
買い物は認知症の兆候(ちょうこう)に気が付くきっかけになる。
・財布に小銭が大量にたまる。
・同じものを繰り返し買う。
・冷蔵庫に期限切れの食品が多くある。
・中身が入ったままの買い物袋が放置されている。
上記の場合、医療機関の受診も一案。
高齢の親が一人暮らしの場合。
一緒に買い物に付いていけるとよい。
何を買い、買い物場面で困ることはあるかどうか、把握できるとよい。
まとめ
認知症の家族の買い物サポート
・複数の持ち物に緊急連絡先や名前を書いておく。
・小銭を使いこなすのが難しいようなら、千円札数枚を財布に入れておく。
・買い物袋や冷蔵庫を見て、買いすぎていないかどうか確認する。
・顔なじみの店なら事情を話しておく。
・可能であれば同行する。